今回は機械翻訳を使うメリットと機械翻訳の使いどころについてお話しします。
突然ですが、われわれが英語を習得するまでに、どれぐらいの時間がかかるとでしょう?
一説では、英語の習得に約2,400時間必要だといわれています。
以下のグラフは、米国人が他の言語を習得するためにかかる時間を示しています。
日本人が英語を習得するのにも、同程度の時間が必要と考えられます。
英語の習得にそれだけの時間を割くのは難しい。そんな方は、機械翻訳に英語翻訳を任せてみてはいかがでしょうか。
機械翻訳を使えば、言語の習得に膨大な時間を費やさなくても良いのです。 まずは、機械翻訳の特徴を知るところから始めましょう。
機械翻訳に向いている用途や文章
機械翻訳は、人間が時間をかけて言語を学習しなくても翻訳してくれるツールですが、使用するにあたって、得意不得意を把握する必要があります。
●向いている用途
・内容把握:文書の大意を知る(Gisting)、海外のカタログや規格書の内容確認など
・下訳:英文メールや会議資料の作成など
●得意な文章
ビジネス文書などの「文法的に正しく」「簡潔」な、分かりやすい文章
●不得意な文章
・小説や詩など、文芸作品特有の味わいのある文章
・SNSの投稿など、文法を無視して書かれることが多い文章
・特殊な専門用語が使われる文章
このように機械翻訳はシンプルで、文法的に正しいビジネス文書を得意としています。
反面、曖昧な表現の文章や文法を無視した文章を苦手としています。
ユーザー自身が機械翻訳の使いどころを見極めることが大切なのです。
機械翻訳を使うときの注意点
使いどころが大切だと述べましたが、機械翻訳を使う上で注意しなければならないことがあります。それは以前よりも精度が上がり、ビジネス文書との相性が良いとはいっても、機械翻訳もミスをすることがあるということです。機械が翻訳する以上、誤訳やニュアンスの違いが生じる可能性があります。
言語の壁を越えるためのツールとして手軽な機械翻訳ですが、決して完璧ではありません。その特徴をユーザーが理解し、機械翻訳を使いこなすスキルを身に付けることが大切なのです。
参考:自動翻訳大全(坂西 優/山田 優 共著)