ブログ Blog

ニューラル機械翻訳の中で最も幅広く使われ、親しまれているGoogle 翻訳ですが、Google 翻訳にエディションがあることをご存じでしょうか?
今回は、Google 翻訳のエディションとその内容について、取り上げていきます。
2016年、Google 翻訳はニューラルネットワークを使用した翻訳方式を採用しました。その後、サービス内容を拡大させ、現在では以下の二つのエディションを提供しています。

● Google Cloud Translation Basic (Google Translate API v2)

汎用のニューラル機械翻訳(NMT)モデルのBasicエディションです。
分野やカテゴリーを特定した翻訳はできません。
API接続によってGoogle 翻訳機能を利用する場合、このBasicエディションを使用することになります。例えば、当社の機械翻訳システム『TecYaku』に搭載しているGoogle 翻訳エンジンも、エディションはBasicです。
誰もが簡単にアクセスできるGoogle 翻訳のサイト(https://translate.google.co.jp/)で、 翻訳を提供しているのも、このBasicエディションの汎用NMTモデルです。

分野を特定できないため、対象の文書に合わない訳文を出すこともありますが、その反面、幅広い分野をカバーするオールマイティーな翻訳サービスです。広範囲にわたって安定した品質を提供してくれます。

● Google Cloud Translation Advanced (Google Translate API v3)

Basicエディションの機能に加えて、特定の分野やカテゴリー(ドメイン)でカスタマイズしたモデルと用語集に対応できる、Advancedエディションです。
Advancedエディションでカスタムモデルを使用するには、機械学習機能である「AutoML」を使用する必要があります。カスタムモデルをAutoMLで構築すると、Advancedエディションでの利用が可能になります。
なお、Basicエディションと同じ汎用NMTモデルを、Advancedエディションで使用することもできます。

BasicとAdvancedの訳は違う?

「Basic (v2)よりAdvanced (v3)の方が上位エディションだから、訳も優れているのでは?」と思われがちですが、そうではありません。
二つの違いをまとめると、以下のようになります。

エディション利用できる機能
Basic汎用NMTモデル
Advanced汎用NMTモデル
カスタムモデル(AutoMLモデル)
用語集

訳文自体に優劣があるわけではなく、対応可能なモデルの種類や用語集など、利用できる機能に違いがあります。
Advancedエディションでもカスタムモデルや用語集を指定しない場合は、Basicエディションと同じ汎用NMTモデルを使うことになりますので、得られる訳文は同じです。

次回は、機械翻訳のカスタマイズとAutoMLについて紹介します。

お問合せ・資料請求 Contact us

まずはお試しください!
30日間無料トライアル実施中!!

まずは無料トライアルでお試しください。導入しようかお悩みの方でも、今なら30日間しっかり試して、じっくり検討することができます。その他のお問合せや資料請求も、お気軽にお声がけください。

トライアル実施中