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機械翻訳のブレークスルー
~「機械翻訳は使えない」は過去の話!~

2016年11月、Google翻訳サービスの登場により、機械翻訳のブレークスルーが起こりました。

Google翻訳のベースとなっているのは、「ニューラル機械翻訳(NMT)」と呼ばれるAIの「ディープラーニング(深層学習)」を活用した技術。ヒトの脳神経回路を模したニューラルネットワークを使って膨大な対訳データを自律的に学習し、翻訳精度を向上させるシステムです。

それまでの機械翻訳といえば、誤訳が多く、「使えない」ものでした。
1970年代にその手法が確率された「ルールベース機械翻訳(RMT)」は、文法規則に沿って文を切り分け、単語ごとに辞書データを参照しながら翻訳するという仕組み。そのため、訳文は訳語の継ぎはぎにすぎず、自然さに欠けます。

その後、インターネットの発展とともに登場したのが、「統計的機械翻訳(SMT)」。膨大な対訳データから統計的に最も確率の高い訳文を割り出します。RMTより品質は高いですが、単語やフレーズごとに翻訳するという点は変わらないため、ぎこちない訳文になることが少なくありません。

一方、NMTでは、文全体や段落を1つの翻訳単位として捉えます。RMTやSMTのように、ただ単語を訳して置き換えるのではなく、文章の流れを分析して翻訳するため、読む人が理解しやすい訳文を生成できるのです。NMTの優れている点は、それまでの機械翻訳と比較して、正確性と流暢性が向上したことにあります。特に流暢性は格段に増し、人間に近い文章へ翻訳できるようになっています。

「使えない機械翻訳」の時代が長く続きましたが、もう過去の話です。品質が大幅に向上したニューラル機械翻訳により、企業内での翻訳作業や海外とのコミュニケーションなど、ビジネスシーンにおいて機械翻訳の活用が進んでいます。
とはいえ、ニューラル機械翻訳も100%完璧とまでは言えず、間違えることもあります。今の時代は、その特性やクセを理解し、機械翻訳をうまく使いこなすスキルが求められているように思います。

参考:自動翻訳大全(坂西 優/山田 優 共著)

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